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会社作り 従業員さんと家族の幸せ〜フローラ平山様 その16〜

By 北浦 令偉, 公開日 2022-01-31T03:00:00.000Z

会社作り、従業員さんと家族の幸せ

従業員さんへ思い、家族への想い。「人を大切にする」当たり前っちゃ当たり前なのですが、こんなにも真っ直ぐに想いを言葉にできる人っているのかな?人と人の間に入って頑張って、上手くいかなかった時のもどかしさや、自分も考え直した今だから思うこと。途中で嫌になっただろうに、諦めないで、自分を押し通さないで、全体が上手くいくことを考えたのでしょう。やっぱりここでも、最終着地点は「心から楽しんでほしい」なのでしょう。「自分も含めて、みんなで」っていうのがいいですよね。

 

 

会社の雰囲気っていうとですね、父そのものが、花を作ることについてはプロフェッショナルなんですけど、それ以外のことについては分からないことが多くて。従業員さんをどういうふうに育てるかとか、授業員さんにどうアプローチするかっていうのは、大人数の中で揉まれてきた自分からすると、父は従業員さんに対してものすごく至らない部分があって、ものすごく目に付いてしまうんですよ。コミュニケーションの取り方だったり、信頼関係の構築だったりっていうのが、すごく苦手で、常に従業員さんとギクシャクしてるっていう状態が長く続いてたんですよね。そのバランスを取るために、いろいろ私、心を砕きながらやるんですけども、どうしても社長は父なので、何をやるにも父の影響っていうのは絶大ですよね。会社の中で、自分が何かやろうと思っても非常に非力というか、なかなか影響力は少ないもんで、なかなかうまくいかなかったことも多いんです。まだいつになるかわからないですけど、世代交代、社長交代の話なんかが出てくるようになってからは、父の方も何ていうか、話が折れることが多くなってきて、私と従業員さんとの接点も増えてきて、前に比べると従業員さんからすれば精神的に楽になってきてるというか、働きやすくなってきてるかなって思う部分もあります。

 

コミュニケーションや信頼関係ってすごく大事なんで、そういう部分が以前はなかなかうまくいかなかったんですね。父は、ファーマーというより職人なので、それこそ一ミリ単位の果てまで「ああじゃなきゃない。こうじゃなきゃいけない。」ってすごいレベルのものを求めるんです。できないんですよ、みなさん、そんなこと言われても。でも父は父で、妥協できないんですね。それについていけなくてやめる方って非常に多くて、従業員の入れ替わり激しかったんですよ。私が就農して最初の5・6年はコロコロコロコロかわっちゃって、もう大変で。

 

 

うちの妻が看護師だったんですけど、私が体調を崩したこともあって、妻にも一緒に農業をしてもらう方がいいんじゃないかって、妻に仕事をやめてもらって、2年ぐらい前から一緒に仕事をしてもらっているんですが、最初、私は家族経営の形っていうのは今の時代にはマッチしないと思っていて不本意だったんです。奥さんは奥さんのやりたいことがあって仕事をして、私は私のやりたいことをやるっていうのが、本来の形だと思っていたんですけど・・・、実際、妻に一緒に農業をやってもらうと、自分の片腕というか、ある程度価値観を共有してくれる人が仕事場にいるっていうのは、心が楽な部分がちょっとあって。大事ですね、そういうの。片腕という存在は、必ずしも奥さんである必要は無いんですけども、現状だと、できるとしたら妻しかいないので、お願いしています。妻に現場に入ってもらってから、だいぶ会社の角が丸くなってきた様に感じます。従業員さんたちも女性がほとんどですからね。経営者側に女性がいてくれることによって、父や私には言えないけども、うちの妻には言えるっていう変化が出てきたりして、従業員さんとは妻が、割とコミュニケーションを取ってくれて、いろいろ話してくれたりして助かっています。女性社会なんでうちの会社、「社長や私に気軽に言ってください。」と言っても、従業員さんはなかなか言えないじゃないですか。妻じゃなきゃいけないというところでは不本意なのですが、今の形としてはベターかなって割り切ってます。やっぱり理想通りにはいかないですけど、まあじっくり、何年かかるかわからないし、できるかどうかもわからないですけど、じっくりのんびり自分も授業員さんも楽しみながら、できることをやろうかなって最近は思います。