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お父様との距離感、反省点〜フローラ平山様 その11〜

By 北浦 令偉, 公開日 2022-01-31T03:00:00.000Z

お父様との距離感、反省点

 

 

お父様の技術があってこそ、とおっしゃる傍ら、お父様の理解が追いついてくれないともおっしゃっていた平山さん。家族経営の農家親子にありがちなパターンではあるかな、と感じられる。おそらくお父様のことを尊敬していて好きなんだけれども、一番の壁にもなっているのではないだろうか?

 

(平山さん)

まさにそれですね。今だからお話しできますけど、それでうんと悩んだ時期があって、4年前に適応障害のうつ状態になっちゃって、3年間ほぼ何にもできなくなっちゃたんです。体調が悪くて、もう体が動かなくて。ただ、唯一やらなきゃいけないのは、売れた商品の分析と、分析結果を元に、どこにどういう商品を供給するか考えて指示するっていうことだけはやらなきゃいけなかったんで、それだけはやっていました。必要な花の栽培や花束を作って出荷する作業は全てやってもらって、供給することは続けてもらったんですけど、私そのものは3年間ほぼ何にもできなくて、ここ一年ぐらいでようやく調子良くなってきたんです。農作業をはじめ、Twitterを再開したり、Facebookを再開したり、ようやくできるようになってきて、最近、やっと体が思うように動くようになってきました。

 

例えばですけど、S N Sでの情報発信は、父をはじめ周りからすると、「なんの意味があんのや?」と「やっている意味があるのか?時間の無駄だろう?」「花の写真を撮って、何か役に立つのか?」と、そういう話になっちゃう訳ですね。「お前んちの息子、一生懸命やってるけど、なんか意味あるのか?」とか言われるらしいです。すると、父から「広報部長、いいからもう辞めろ。」って言われるんですよ。広報部長とか、そういうんじゃなくて、目的を持ってやっているんだけども、説明しても分かってもらえないっていうか、価値観が違うというのは山ほどありますね。

 

就農した当初、私も悪かったんです。考え方が全然違うのに、ガチンコの勝負をしようとしすぎたんですね。闘っちゃいけないのに父と闘っちゃったっていうのが一番の失敗ですよね。就農した時、自分の中では10年ぐらいでこうしたいなっていう理想があったので、その形に近づけようとするがあまり、精神的に無理しすぎたんですよね。言われてみて、「今思えば・・・」って振り返りとしてありますね、反省というか。「いかんかったな」と。

 

今はもう、闘うのはやめたって感じですか?

 

まあ、ちょいちょい闘いますけど、「ここぞ!」という時には。闘うっていうか、父が今までやってきた価値観も理解できるので、その辺の価値観も大事にしながら、「俺はこうしたいんだけど・・・」って話をするんです。それでもダメだというのであれば、私が折れることも必要だし。まあ折れながら、流されながら、自分がやりたいなと思っていることの中で、今できることをちょいちょい入れながらやっていこうかなって思っています。