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花本来の楽しみ方に戻したい(平山さんのやりたいこと・平山さんの思い)〜フローラ平山様 その3〜

By 北浦 令偉, 公開日 2022-01-01T03:00:00.000Z

花本来の楽しみ方に戻したい

平山さんのお話をお伺いしている最中、「なんて楽しそうに、熱心に、栽培している菊について語る人なんだろう」と思い、「菊が好きなんですね」と、つい口に出でしまいましたが、そうではありませんでした。

 

(平山さん)

「私、菊に限らず、花全般が好きです。生まれた時から花を作っている環境が当たり前だったので、体の一部というか。」

 

そうおっしゃった平山さんは、インタビューの中で度々「花を本来の楽しみ方に戻したい。」とも、仕切りにお話しされていました。

 

 

(平山さん)

私は、多くの方が、仏壇に花を飾る時「飾らなきゃいけないから飾っています」って、消耗品的な飾り方をしていると思うんです。でも、元々、花ってそういうものじゃない。花を飾る原点って、心が穏やかになったり、ワクワクしたり、癒されたり、故人に思いを馳せたりとかじゃないですか。皆さんそれを忘れてしまっていますよね。皆さん、嗜好品だとか消耗品だとか思い込み過ぎてしまっているんです。

 

私は、花本来の楽しみ方に戻したいんです。今、花を飾る楽しさよりも、とにかく安いものを供給しようっていう、考え方が花業界内では主流で、きれいなもの、見て「ああ!きれいだ!」って思える花がなかなか世の中に出回らない、お客様皆さんの手元に渡らなくなっているんです。

 

私は「本当に安い物じゃなきゃ売れないのか?そうじゃないよね?」っていう問題提起をしていきたいんです。花の価値は「安い」ということだけじゃないと思うんです。

 

元々、花を飾ることって、単なる消耗品としてではなく、心が穏やかになったり、ワクワクしたり、癒されたりとか、そういうことを求めてお花を買ってくださるお客様はいたはずなんです。それを、もう一回掘り起こそうかなって思って、この9年間、試行錯誤をしてきたんです。

 

先日、Twitterで、うちのアカウントにメッセージがあったんです。初めてうちの花を買ったお客様なんですけどね、玄関に菊の花を飾ったら、全然、家の中に会話がなかったのに、息子さんが「あー、花飾ったんだ」って一言、言ってくれたんだそうです。「会話が生まれて、本当に幸せだった」っておっしゃてる方がいて。コミュニケーションが無かった家に、旦那様も「この花きれいだね」とか「どこから買ってきたの?」とか。「花を初めて買いまいsた。自分が楽しむために買ったのに、家の中に会話が生まれるとは思ってなくて、感動しました。」って書いてくださった方がいらっしゃったんです。それを読んだ時「ああ、そういうこともあるんだな」って嬉しくなりました。人によって様々なんだとは思うんですけど、「うちの花を飾ってもらうことが、何かちょっとした幸せのきっかけなることもあるんだな」って思ったり、「花ってきれいだな」って思ってもらうだけじゃなくて、いろんなことがお客様の家で起こるんだなって。きれいな花をお客様にお届けすることで、心の豊かな生活づくりというか、人が幸せになることに少しでも貢献できるように、って思いましたね。ストレスを少しでも緩和できるように、とかね、花がそういうのに役に立てばいいなって。何よりも、お客様に「花を飾る」ということを楽しんで欲しいんです。花の原点、そこをお客様に知って欲しいです。